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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
XRS不具合原因究明チーム

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2概要•XRSは軌道上で絶対温度60mKという前例のない極低温を達成したが、打ち上げ1か月後に液体ヘリウムを喪失するに至った• ヘリウム排気弁を衛星内部に設置したことが技術的な直接原因である• なぜこの不具合を防げなかったのかを調査・分析開発体制、国際協力、地上試験、レビューについて問題点と限界を指摘再発防止に向けての提言• 2005年度冬期打ち上げ予定のASTRO-Fの冷却装置には本不具合は発生しない事を確認

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3すざく (ASTRO-E2)• 2005年7月10日に打ち上げられたX線天文衛星• ブラックホール等、宇宙の高エネルギー現象の研究• 優れた波長分解能、広い波長帯域X線望遠鏡(5台)6.5メートル軌道上での定常観測状態X線微少熱量計(1台)硬X線検出器(1台)X線CCDカメラ(4台)(いずれも構体内部)

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4X線微少熱量計XRS5メートル打ち上げ状態XRS真空断熱容器•NASAJAXAの共同開発•X線の微少な熱量を計測画期的に優れた分光性能そのためにセンサを絶対温度0.06度にまで冷却

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5XRSの冷却系100 K機械式冷凍機1.6 mg/s120L (170kg)17 K固体ネオン32 ug/s30L (4kg)1.3 K液体ヘリウム0.06 K断熱消磁冷凍機蒸発量寒剤量温度冷凍機• 絶対温度0.06度を達成するために世界で初めて断熱消磁冷凍機を使用液体ヘリウムと固体ネオンの2種類の寒剤気化熱による冷却→寒剤が徐々に蒸発、外部に排気寒剤への要求寿命>2年

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6XRS概念図と日米の分担JAXA真空断熱容器NASAセンサ部システムデザイン(共同作業)ヘリウム容器X線入射部ネオン容器XRS真空断熱容器の断面の模式図NASA担当ヘリウム排気弁真空容器排気弁全体インテグレーション(含む衛星とのインターフェース)液体ヘリウム固体ネオン固体ネオン

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7XRSの成果•2005年7月26日断熱消磁冷凍機の動作に成功、0.06度の極低温を達成宇宙空間で人工的に作り出された最も低い温度• 分光性能7eVを達成X線CCDカメラより20倍優れた性能衛星軌道上で冷凍機X線微少熱量計の技術を実証した7

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8液体ヘリウムの喪失◇打ち上げ約1ヵ月後の2005年8月8日に液体ヘリウムが全て蒸発し、観測機能を喪失した。◇設計ではXRSは2∼3年稼動する予定であった。ヘリウムタンクの温度の推移

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9不具合の技術的原因(1/3)ヘリウム排気弁真空容器排気弁衛星構体とXRS真空断熱容器との関係一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部

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10不具合の技術的原因(2/3)真空容器排気弁を開いた(‘05年7月25日)ヘリウムが真空断熱部に入り込み真空断熱劣化ヘリウムへの熱流入が増える(温度上昇)最終的に正のフィードバックが働いた排気したヘリウムが衛星構体内に残留ヘリウム蒸発量が増えるヘリウム排気弁を開いた(‘05年7月10日)

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11不具合の技術的原因(3/3)• 排気されたヘリウムが真空断熱容器排気弁から真空断熱容器内に還流したために不具合が発生• 真空断熱容器排気弁を開けなかったとしても、観測用のゲートバルブを開けると同じ不具合が発生したと推定される• 結論: 本不具合の技術的直接原因はヘリウム排気弁を衛星内に設置したことである(NASA MIB(Mishap Investigation Board)の結論と一致)

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12不具合に至った根本原因•XRSの開発段階で真空断熱容器のヘリウムの真空度の悪化がごく微量であっても致命的であるヘリウム排気弁から排気されたヘリウムガスはすぐには宇宙空間に拡散せず、ごく微量、衛星構体内にとどまるという知見があれば今回の不具合の発生は防ぐことができたはずなぜ問題を発見できなかったのか?

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13原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求• 日米の製作分担サブシステム内にインタフェースを設けて日米分担で開発。日本側:ネオンタンクより外側米国側:ネオンタンク-ヘリウムタンクインターフェース部より内側(=主にヘリウムタンク)•ASTRO-E開発初期 (1994-96年)の段階の検討ネオン寿命→ヘリウム圧力<10-6torr [日米XRSチーム]ヘリウム寿命→ヘリウム圧力<10-9torr [米国XRS極低温担当者]の必要性認識。しかし、

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14原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求(つづき)• 米国側担当のヘリウム寿命からの要求が日本側に伝達されず、日本側もその重要性に気付いていない。衛星設計の初期であり、設計要求設定が時期尚早という判断がNASA側にあった可能性がある。NASA側のインタフェース担当者が途中で極低温の専門家から電気の専門家にかわり、真空度に対する要求の重要性認識が継続されなかった。• ヘリウム寿命からの要求は日米間のインタフェース管理文書(ICD)に明文化されず、設計に反映されていない。• ネオン寿命からの要求値もXRSと衛星間のICDに明文化されなかったため、後のチェック項目から漏れている。

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15要因分析: 開発体制• スペースでの極低温技術は極めて高度なものであるが、ASTRO-E開始の時点で日本側に十分な経験を持った専門家が育っていなかった。• NASAの極低温技術に経験の深いエンジニアの支援の下、XRSを設計。しかし、米国側は衛星システムとのインタフェースには関与しなかった。• 結果的に世界初の軌道上60mKを達成したことから、極低温システムとしての設計そのものは妥当。

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16要因分析: 地上試験• 軌道上でのヘリウム排気を模擬できるような排気量の大きなポンプは世界中に存在せず、end-to-end試験を行なうことは技術的に不可能。• ヘリウム排気環境の重要性に対する認識がなかったため、end-to-end試験に代わる対処策は講じられていない。• 地上試験、射場作業を通じて、ヘリウム排気出口を日米の極低温専門家が見ているが、その致命的結果について発見し得ず。

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17要因分析: レビュー(総点検)•ASTRO-E開発時にいわゆる総点検は未実施。• すざくは基本的にASTRO-Eの再製作のため、総点検の主たる関心はASTRO-Eからの変更点。• システムレベルの点検項目中、分割実施を含めてもend-to-end試験による検証ができない主要機能としてXRSの排気に関する項目は含まれず。•XRSの不具合に関する致命度が、一部ミッションができなくなる場合のレベル2に設定されていたため、システムレベルで深く検討する対象にならず。

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18教訓1:開発体制• 開発初期においてミッション達成にクリティカルなキー技術を洗い出す(Critical Item List)。• キー技術に対して設計初期からFMECA、仮想FTAを実施する。•CILやFMECA、FTAの結果を衛星システムと共有し、必要なインターフェイスをICDにより確認、検証する。• 開発途中においても、気付き事項を汲み上げる体制が必要。

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19教訓2: 国際協力• 部分的な国際協力においても、すべてのサブシステム関係者が設計会議やレビューに加わる等、より広く深い協力体制が必要。• 相互の要求、要望が延滞なく伝わる体制、それらをICDをはじめとする記録として残し、確実にフォローすることが重要。

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20教訓3: end-to-end試験の重要性と限界• 技術の割れ目に落ち込んだ問題を発見する手段としてend-to-end試験は重要であるが、XRSのように実施できない場合もあることに留意すべき。•end-to-end試験およびその代替手段についても、ミッションクリティカルな要求を衛星設計に整合させるのと同様の重要性を有するという認識を持ち、開発の初期段階からミッションクリティカルな要求を実証する方法となるように計画を立てる。

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21教訓4: 専門家によるレビュー• 「その道の専門家」によるレビューにも限界がある(XRSではチーム内外の極低温専門家によるレビューを受けながら開発が行われてきたが、不具合を事前に発見することはできなかった。)• 幅広い視野を有するシステムエンジニア等の専門家をレビューメンバに加えて、「技術の割れ目」に落ち込んだ問題を発見できる体制を確立する必要がある。

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22教訓5: 独立点検(総点検)の重要性• 技術の割れ目に落ちて見えないものを見えるようにする手段として独立点検は重要。• 独立点検の時期は、遅くともFMの設計確定前に実施する必要がある。• 独立点検においてもFMECAや仮想FTAを重視すること。(ASTRO-Eの時点でXRSのヘリウム喪失をトップ事象とするFTAが実施されていれば、本問題が浮上し得た)。

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23ASTRO-F• 2005年度冬期打ち上げ予定の赤外線天文衛星• 赤外線による天体観測軌道上での定常観測状態3.7メートル

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24ASTRO-F 液体ヘリウムの使用• ASTRO-Fでも液体ヘリウムを使用すざくと同様の問題は起きないか?打ち上げ状態宇宙空間に開放されたヘリウム排気弁衛星本体真空断熱容器(望遠鏡、センサ、ヘリウムタンクを含む)

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25ASTRO-Fの構成• 真空断熱容器が衛星構体から独立ヘリウム排気弁ASTRO-Fの模式図液体ヘリウム望遠鏡望遠鏡開口部ヘリウムガスを直接宇宙へ排気断熱真空容器衛星構体センサ部支持構造

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26ASTRO-Fとすざくの違い• ASTRO-Fすざくの違いヘリウムガスを宇宙に直接排気1995年に打ち上げられたSFU衛星搭載の赤外線望遠鏡IRTSで実績のある構造ASTRO-Fではすざくと同じ問題は発生しない。すざくASTRO-F一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部真空断熱容器ヘリウムガスを直接宇宙へ排気衛星構体望遠鏡開口部液体ヘリウム

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27すざくASTRO-F冷却系の違い(参考)1年以上2年以上冷却寿命2段スターリングサイクル機械式冷凍機液体He1段スターリングサイクル機械式冷凍機固体ネオン液体ヘリウム断熱消磁冷凍機構成宇宙空間へ直接衛星構体内Heガス排気170L30L液体He量0.5mg/s0.032mg/s蒸発He量6K以下(一部センサ2K以下)0.06K(センサ部)要求温度ASTRO-Fすざく
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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
XRS不具合原因究明チーム

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2概要•XRSは軌道上で絶対温度60mKという前例のない極低温を達成したが、打ち上げ1か月後に液体ヘリウムを喪失するに至った• ヘリウム排気弁を衛星内部に設置したことが技術的な直接原因である• なぜこの不具合を防げなかったのかを調査・分析開発体制、国際協力、地上試験、レビューについて問題点と限界を指摘再発防止に向けての提言• 2005年度冬期打ち上げ予定のASTRO-Fの冷却装置には本不具合は発生しない事を確認

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3すざく (ASTRO-E2)• 2005年7月10日に打ち上げられたX線天文衛星• ブラックホール等、宇宙の高エネルギー現象の研究• 優れた波長分解能、広い波長帯域X線望遠鏡(5台)6.5メートル軌道上での定常観測状態X線微少熱量計(1台)硬X線検出器(1台)X線CCDカメラ(4台)(いずれも構体内部)

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4X線微少熱量計XRS5メートル打ち上げ状態XRS真空断熱容器•NASAJAXAの共同開発•X線の微少な熱量を計測画期的に優れた分光性能そのためにセンサを絶対温度0.06度にまで冷却

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5XRSの冷却系100 K機械式冷凍機1.6 mg/s120L (170kg)17 K固体ネオン32 ug/s30L (4kg)1.3 K液体ヘリウム0.06 K断熱消磁冷凍機蒸発量寒剤量温度冷凍機• 絶対温度0.06度を達成するために世界で初めて断熱消磁冷凍機を使用液体ヘリウムと固体ネオンの2種類の寒剤気化熱による冷却→寒剤が徐々に蒸発、外部に排気寒剤への要求寿命>2年

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6XRS概念図と日米の分担JAXA真空断熱容器NASAセンサ部システムデザイン(共同作業)ヘリウム容器X線入射部ネオン容器XRS真空断熱容器の断面の模式図NASA担当ヘリウム排気弁真空容器排気弁全体インテグレーション(含む衛星とのインターフェース)液体ヘリウム固体ネオン固体ネオン

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7XRSの成果•2005年7月26日断熱消磁冷凍機の動作に成功、0.06度の極低温を達成宇宙空間で人工的に作り出された最も低い温度• 分光性能7eVを達成X線CCDカメラより20倍優れた性能衛星軌道上で冷凍機X線微少熱量計の技術を実証した7

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8液体ヘリウムの喪失◇打ち上げ約1ヵ月後の2005年8月8日に液体ヘリウムが全て蒸発し、観測機能を喪失した。◇設計ではXRSは2∼3年稼動する予定であった。ヘリウムタンクの温度の推移

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9不具合の技術的原因(1/3)ヘリウム排気弁真空容器排気弁衛星構体とXRS真空断熱容器との関係一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部

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10不具合の技術的原因(2/3)真空容器排気弁を開いた(‘05年7月25日)ヘリウムが真空断熱部に入り込み真空断熱劣化ヘリウムへの熱流入が増える(温度上昇)最終的に正のフィードバックが働いた排気したヘリウムが衛星構体内に残留ヘリウム蒸発量が増えるヘリウム排気弁を開いた(‘05年7月10日)

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11不具合の技術的原因(3/3)• 排気されたヘリウムが真空断熱容器排気弁から真空断熱容器内に還流したために不具合が発生• 真空断熱容器排気弁を開けなかったとしても、観測用のゲートバルブを開けると同じ不具合が発生したと推定される• 結論: 本不具合の技術的直接原因はヘリウム排気弁を衛星内に設置したことである(NASA MIB(Mishap Investigation Board)の結論と一致)

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12不具合に至った根本原因•XRSの開発段階で真空断熱容器のヘリウムの真空度の悪化がごく微量であっても致命的であるヘリウム排気弁から排気されたヘリウムガスはすぐには宇宙空間に拡散せず、ごく微量、衛星構体内にとどまるという知見があれば今回の不具合の発生は防ぐことができたはずなぜ問題を発見できなかったのか?

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13原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求• 日米の製作分担サブシステム内にインタフェースを設けて日米分担で開発。日本側:ネオンタンクより外側米国側:ネオンタンク-ヘリウムタンクインターフェース部より内側(=主にヘリウムタンク)•ASTRO-E開発初期 (1994-96年)の段階の検討ネオン寿命→ヘリウム圧力<10-6torr [日米XRSチーム]ヘリウム寿命→ヘリウム圧力<10-9torr [米国XRS極低温担当者]の必要性認識。しかし、

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14原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求(つづき)• 米国側担当のヘリウム寿命からの要求が日本側に伝達されず、日本側もその重要性に気付いていない。衛星設計の初期であり、設計要求設定が時期尚早という判断がNASA側にあった可能性がある。NASA側のインタフェース担当者が途中で極低温の専門家から電気の専門家にかわり、真空度に対する要求の重要性認識が継続されなかった。• ヘリウム寿命からの要求は日米間のインタフェース管理文書(ICD)に明文化されず、設計に反映されていない。• ネオン寿命からの要求値もXRSと衛星間のICDに明文化されなかったため、後のチェック項目から漏れている。

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15要因分析: 開発体制• スペースでの極低温技術は極めて高度なものであるが、ASTRO-E開始の時点で日本側に十分な経験を持った専門家が育っていなかった。• NASAの極低温技術に経験の深いエンジニアの支援の下、XRSを設計。しかし、米国側は衛星システムとのインタフェースには関与しなかった。• 結果的に世界初の軌道上60mKを達成したことから、極低温システムとしての設計そのものは妥当。

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16要因分析: 地上試験• 軌道上でのヘリウム排気を模擬できるような排気量の大きなポンプは世界中に存在せず、end-to-end試験を行なうことは技術的に不可能。• ヘリウム排気環境の重要性に対する認識がなかったため、end-to-end試験に代わる対処策は講じられていない。• 地上試験、射場作業を通じて、ヘリウム排気出口を日米の極低温専門家が見ているが、その致命的結果について発見し得ず。

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17要因分析: レビュー(総点検)•ASTRO-E開発時にいわゆる総点検は未実施。• すざくは基本的にASTRO-Eの再製作のため、総点検の主たる関心はASTRO-Eからの変更点。• システムレベルの点検項目中、分割実施を含めてもend-to-end試験による検証ができない主要機能としてXRSの排気に関する項目は含まれず。•XRSの不具合に関する致命度が、一部ミッションができなくなる場合のレベル2に設定されていたため、システムレベルで深く検討する対象にならず。

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18教訓1:開発体制• 開発初期においてミッション達成にクリティカルなキー技術を洗い出す(Critical Item List)。• キー技術に対して設計初期からFMECA、仮想FTAを実施する。•CILやFMECA、FTAの結果を衛星システムと共有し、必要なインターフェイスをICDにより確認、検証する。• 開発途中においても、気付き事項を汲み上げる体制が必要。

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19教訓2: 国際協力• 部分的な国際協力においても、すべてのサブシステム関係者が設計会議やレビューに加わる等、より広く深い協力体制が必要。• 相互の要求、要望が延滞なく伝わる体制、それらをICDをはじめとする記録として残し、確実にフォローすることが重要。

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20教訓3: end-to-end試験の重要性と限界• 技術の割れ目に落ち込んだ問題を発見する手段としてend-to-end試験は重要であるが、XRSのように実施できない場合もあることに留意すべき。•end-to-end試験およびその代替手段についても、ミッションクリティカルな要求を衛星設計に整合させるのと同様の重要性を有するという認識を持ち、開発の初期段階からミッションクリティカルな要求を実証する方法となるように計画を立てる。

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21教訓4: 専門家によるレビュー• 「その道の専門家」によるレビューにも限界がある(XRSではチーム内外の極低温専門家によるレビューを受けながら開発が行われてきたが、不具合を事前に発見することはできなかった。)• 幅広い視野を有するシステムエンジニア等の専門家をレビューメンバに加えて、「技術の割れ目」に落ち込んだ問題を発見できる体制を確立する必要がある。

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22教訓5: 独立点検(総点検)の重要性• 技術の割れ目に落ちて見えないものを見えるようにする手段として独立点検は重要。• 独立点検の時期は、遅くともFMの設計確定前に実施する必要がある。• 独立点検においてもFMECAや仮想FTAを重視すること。(ASTRO-Eの時点でXRSのヘリウム喪失をトップ事象とするFTAが実施されていれば、本問題が浮上し得た)。

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23ASTRO-F• 2005年度冬期打ち上げ予定の赤外線天文衛星• 赤外線による天体観測軌道上での定常観測状態3.7メートル

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24ASTRO-F 液体ヘリウムの使用• ASTRO-Fでも液体ヘリウムを使用すざくと同様の問題は起きないか?打ち上げ状態宇宙空間に開放されたヘリウム排気弁衛星本体真空断熱容器(望遠鏡、センサ、ヘリウムタンクを含む)

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25ASTRO-Fの構成• 真空断熱容器が衛星構体から独立ヘリウム排気弁ASTRO-Fの模式図液体ヘリウム望遠鏡望遠鏡開口部ヘリウムガスを直接宇宙へ排気断熱真空容器衛星構体センサ部支持構造

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26ASTRO-Fとすざくの違い• ASTRO-Fすざくの違いヘリウムガスを宇宙に直接排気1995年に打ち上げられたSFU衛星搭載の赤外線望遠鏡IRTSで実績のある構造ASTRO-Fではすざくと同じ問題は発生しない。すざくASTRO-F一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部真空断熱容器ヘリウムガスを直接宇宙へ排気衛星構体望遠鏡開口部液体ヘリウム

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27すざくASTRO-F冷却系の違い(参考)1年以上2年以上冷却寿命2段スターリングサイクル機械式冷凍機液体He1段スターリングサイクル機械式冷凍機固体ネオン液体ヘリウム断熱消磁冷凍機構成宇宙空間へ直接衛星構体内Heガス排気170L30L液体He量0.5mg/s0.032mg/s蒸発He量6K以下(一部センサ2K以下)0.06K(センサ部)要求温度ASTRO-Fすざく
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Microsoft Internet Explorer Weblog
IEBlog
http://blogs.msdn.com/ie/default.aspx
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巻き返しが始まるMicrosoftRSSAjax戦略
http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/special/pdc2005_01/pdc2005_01_02.html

MS、IE 7のベータ版を一般公開--「Quick Tabs」などの新機能を搭載 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20095578,00.htm?tag=nl
Internet Explorer Home
Internet Explorer 7: Beta 2 Preview
http://www.microsoft.com/windows/ie/ie7/default.mspx
http://www.microsoft.com/windows/ie/default.mspx
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IE 7 Beta 2でWebデザイナーと開発者が確認すべき点がチェックリストに
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/02/02/10730.html

IE 7ベータ版に多数のバグ--ユーザーからの報告続出 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20095675,00.htm?ref=rss

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ネット愛国主義の胚9――ベンチャーの魔の沼 : 月刊「FACTA-ファクタ」 阿部重夫編集長ブログ
http://facta.co.jp/blog/archives/20060131000053.html
東大多比良研究室の論文データ捏造疑惑

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宇宙服衛星「スーツサット1」:中古宇宙服が衛星に 地球に向け4日発進、メッセージもhttp://www.asahi.com/international/update/0202/007.html

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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
XRS不具合原因究明チーム

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2概要•XRSは軌道上で絶対温度60mKという前例のない極低温を達成したが、打ち上げ1か月後に液体ヘリウムを喪失するに至った• ヘリウム排気弁を衛星内部に設置したことが技術的な直接原因である• なぜこの不具合を防げなかったのかを調査・分析開発体制、国際協力、地上試験、レビューについて問題点と限界を指摘再発防止に向けての提言• 2005年度冬期打ち上げ予定のASTRO-Fの冷却装置には本不具合は発生しない事を確認

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3すざく (ASTRO-E2)• 2005年7月10日に打ち上げられたX線天文衛星• ブラックホール等、宇宙の高エネルギー現象の研究• 優れた波長分解能、広い波長帯域X線望遠鏡(5台)6.5メートル軌道上での定常観測状態X線微少熱量計(1台)硬X線検出器(1台)X線CCDカメラ(4台)(いずれも構体内部)

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4X線微少熱量計XRS5メートル打ち上げ状態XRS真空断熱容器•NASAJAXAの共同開発•X線の微少な熱量を計測画期的に優れた分光性能そのためにセンサを絶対温度0.06度にまで冷却

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5XRSの冷却系100 K機械式冷凍機1.6 mg/s120L (170kg)17 K固体ネオン32 ug/s30L (4kg)1.3 K液体ヘリウム0.06 K断熱消磁冷凍機蒸発量寒剤量温度冷凍機• 絶対温度0.06度を達成するために世界で初めて断熱消磁冷凍機を使用液体ヘリウムと固体ネオンの2種類の寒剤気化熱による冷却→寒剤が徐々に蒸発、外部に排気寒剤への要求寿命>2年

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6XRS概念図と日米の分担JAXA真空断熱容器NASAセンサ部システムデザイン(共同作業)ヘリウム容器X線入射部ネオン容器XRS真空断熱容器の断面の模式図NASA担当ヘリウム排気弁真空容器排気弁全体インテグレーション(含む衛星とのインターフェース)液体ヘリウム固体ネオン固体ネオン

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7XRSの成果•2005年7月26日断熱消磁冷凍機の動作に成功、0.06度の極低温を達成宇宙空間で人工的に作り出された最も低い温度• 分光性能7eVを達成X線CCDカメラより20倍優れた性能衛星軌道上で冷凍機X線微少熱量計の技術を実証した7

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8液体ヘリウムの喪失◇打ち上げ約1ヵ月後の2005年8月8日に液体ヘリウムが全て蒸発し、観測機能を喪失した。◇設計ではXRSは2∼3年稼動する予定であった。ヘリウムタンクの温度の推移

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9不具合の技術的原因(1/3)ヘリウム排気弁真空容器排気弁衛星構体とXRS真空断熱容器との関係一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部

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10不具合の技術的原因(2/3)真空容器排気弁を開いた(‘05年7月25日)ヘリウムが真空断熱部に入り込み真空断熱劣化ヘリウムへの熱流入が増える(温度上昇)最終的に正のフィードバックが働いた排気したヘリウムが衛星構体内に残留ヘリウム蒸発量が増えるヘリウム排気弁を開いた(‘05年7月10日)

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11不具合の技術的原因(3/3)• 排気されたヘリウムが真空断熱容器排気弁から真空断熱容器内に還流したために不具合が発生• 真空断熱容器排気弁を開けなかったとしても、観測用のゲートバルブを開けると同じ不具合が発生したと推定される• 結論: 本不具合の技術的直接原因はヘリウム排気弁を衛星内に設置したことである(NASA MIB(Mishap Investigation Board)の結論と一致)

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12不具合に至った根本原因•XRSの開発段階で真空断熱容器のヘリウムの真空度の悪化がごく微量であっても致命的であるヘリウム排気弁から排気されたヘリウムガスはすぐには宇宙空間に拡散せず、ごく微量、衛星構体内にとどまるという知見があれば今回の不具合の発生は防ぐことができたはずなぜ問題を発見できなかったのか?

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13原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求• 日米の製作分担サブシステム内にインタフェースを設けて日米分担で開発。日本側:ネオンタンクより外側米国側:ネオンタンク-ヘリウムタンクインターフェース部より内側(=主にヘリウムタンク)•ASTRO-E開発初期 (1994-96年)の段階の検討ネオン寿命→ヘリウム圧力<10-6torr [日米XRSチーム]ヘリウム寿命→ヘリウム圧力<10-9torr [米国XRS極低温担当者]の必要性認識。しかし、

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14原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求(つづき)• 米国側担当のヘリウム寿命からの要求が日本側に伝達されず、日本側もその重要性に気付いていない。衛星設計の初期であり、設計要求設定が時期尚早という判断がNASA側にあった可能性がある。NASA側のインタフェース担当者が途中で極低温の専門家から電気の専門家にかわり、真空度に対する要求の重要性認識が継続されなかった。• ヘリウム寿命からの要求は日米間のインタフェース管理文書(ICD)に明文化されず、設計に反映されていない。• ネオン寿命からの要求値もXRSと衛星間のICDに明文化されなかったため、後のチェック項目から漏れている。

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15要因分析: 開発体制• スペースでの極低温技術は極めて高度なものであるが、ASTRO-E開始の時点で日本側に十分な経験を持った専門家が育っていなかった。• NASAの極低温技術に経験の深いエンジニアの支援の下、XRSを設計。しかし、米国側は衛星システムとのインタフェースには関与しなかった。• 結果的に世界初の軌道上60mKを達成したことから、極低温システムとしての設計そのものは妥当。

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16要因分析: 地上試験• 軌道上でのヘリウム排気を模擬できるような排気量の大きなポンプは世界中に存在せず、end-to-end試験を行なうことは技術的に不可能。• ヘリウム排気環境の重要性に対する認識がなかったため、end-to-end試験に代わる対処策は講じられていない。• 地上試験、射場作業を通じて、ヘリウム排気出口を日米の極低温専門家が見ているが、その致命的結果について発見し得ず。

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17要因分析: レビュー(総点検)•ASTRO-E開発時にいわゆる総点検は未実施。• すざくは基本的にASTRO-Eの再製作のため、総点検の主たる関心はASTRO-Eからの変更点。• システムレベルの点検項目中、分割実施を含めてもend-to-end試験による検証ができない主要機能としてXRSの排気に関する項目は含まれず。•XRSの不具合に関する致命度が、一部ミッションができなくなる場合のレベル2に設定されていたため、システムレベルで深く検討する対象にならず。

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18教訓1:開発体制• 開発初期においてミッション達成にクリティカルなキー技術を洗い出す(Critical Item List)。• キー技術に対して設計初期からFMECA、仮想FTAを実施する。•CILやFMECA、FTAの結果を衛星システムと共有し、必要なインターフェイスをICDにより確認、検証する。• 開発途中においても、気付き事項を汲み上げる体制が必要。

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19教訓2: 国際協力• 部分的な国際協力においても、すべてのサブシステム関係者が設計会議やレビューに加わる等、より広く深い協力体制が必要。• 相互の要求、要望が延滞なく伝わる体制、それらをICDをはじめとする記録として残し、確実にフォローすることが重要。

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20教訓3: end-to-end試験の重要性と限界• 技術の割れ目に落ち込んだ問題を発見する手段としてend-to-end試験は重要であるが、XRSのように実施できない場合もあることに留意すべき。•end-to-end試験およびその代替手段についても、ミッションクリティカルな要求を衛星設計に整合させるのと同様の重要性を有するという認識を持ち、開発の初期段階からミッションクリティカルな要求を実証する方法となるように計画を立てる。

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21教訓4: 専門家によるレビュー• 「その道の専門家」によるレビューにも限界がある(XRSではチーム内外の極低温専門家によるレビューを受けながら開発が行われてきたが、不具合を事前に発見することはできなかった。)• 幅広い視野を有するシステムエンジニア等の専門家をレビューメンバに加えて、「技術の割れ目」に落ち込んだ問題を発見できる体制を確立する必要がある。

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22教訓5: 独立点検(総点検)の重要性• 技術の割れ目に落ちて見えないものを見えるようにする手段として独立点検は重要。• 独立点検の時期は、遅くともFMの設計確定前に実施する必要がある。• 独立点検においてもFMECAや仮想FTAを重視すること。(ASTRO-Eの時点でXRSのヘリウム喪失をトップ事象とするFTAが実施されていれば、本問題が浮上し得た)。

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23ASTRO-F• 2005年度冬期打ち上げ予定の赤外線天文衛星• 赤外線による天体観測軌道上での定常観測状態3.7メートル

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24ASTRO-F 液体ヘリウムの使用• ASTRO-Fでも液体ヘリウムを使用すざくと同様の問題は起きないか?打ち上げ状態宇宙空間に開放されたヘリウム排気弁衛星本体真空断熱容器(望遠鏡、センサ、ヘリウムタンクを含む)

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25ASTRO-Fの構成• 真空断熱容器が衛星構体から独立ヘリウム排気弁ASTRO-Fの模式図液体ヘリウム望遠鏡望遠鏡開口部ヘリウムガスを直接宇宙へ排気断熱真空容器衛星構体センサ部支持構造

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26ASTRO-Fとすざくの違い• ASTRO-Fすざくの違いヘリウムガスを宇宙に直接排気1995年に打ち上げられたSFU衛星搭載の赤外線望遠鏡IRTSで実績のある構造ASTRO-Fではすざくと同じ問題は発生しない。すざくASTRO-F一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部真空断熱容器ヘリウムガスを直接宇宙へ排気衛星構体望遠鏡開口部液体ヘリウム

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27すざくASTRO-F冷却系の違い(参考)1年以上2年以上冷却寿命2段スターリングサイクル機械式冷凍機液体He1段スターリングサイクル機械式冷凍機固体ネオン液体ヘリウム断熱消磁冷凍機構成宇宙空間へ直接衛星構体内Heガス排気170L30L液体He量0.5mg/s0.032mg/s蒸発He量6K以下(一部センサ2K以下)0.06K(センサ部)要求温度ASTRO-Fすざく
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Microsoft Internet Explorer Weblog
IEBlog
http://blogs.msdn.com/ie/default.aspx
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巻き返しが始まるMicrosoftRSSAjax戦略
http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/special/pdc2005_01/pdc2005_01_02.html

MS、IE 7のベータ版を一般公開--「Quick Tabs」などの新機能を搭載 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20095578,00.htm?tag=nl
Internet Explorer Home
Internet Explorer 7: Beta 2 Preview
http://www.microsoft.com/windows/ie/ie7/default.mspx
http://www.microsoft.com/windows/ie/default.mspx
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IE 7 Beta 2でWebデザイナーと開発者が確認すべき点がチェックリストに
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/02/02/10730.html

IE 7ベータ版に多数のバグ--ユーザーからの報告続出 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20095675,00.htm?ref=rss

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ネット愛国主義の胚9――ベンチャーの魔の沼 : 月刊「FACTA-ファクタ」 阿部重夫編集長ブログ
http://facta.co.jp/blog/archives/20060131000053.html
東大多比良研究室の論文データ捏造疑惑

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宇宙服衛星「スーツサット1」:中古宇宙服が衛星に 地球に向け4日発進、メッセージもhttp://www.asahi.com/international/update/0202/007.html

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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
XRS不具合原因究明チーム

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2概要•XRSは軌道上で絶対温度60mKという前例のない極低温を達成したが、打ち上げ1か月後に液体ヘリウムを喪失するに至った• ヘリウム排気弁を衛星内部に設置したことが技術的な直接原因である• なぜこの不具合を防げなかったのかを調査・分析開発体制、国際協力、地上試験、レビューについて問題点と限界を指摘再発防止に向けての提言• 2005年度冬期打ち上げ予定のASTRO-Fの冷却装置には本不具合は発生しない事を確認

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3すざく (ASTRO-E2)• 2005年7月10日に打ち上げられたX線天文衛星• ブラックホール等、宇宙の高エネルギー現象の研究• 優れた波長分解能、広い波長帯域X線望遠鏡(5台)6.5メートル軌道上での定常観測状態X線微少熱量計(1台)硬X線検出器(1台)X線CCDカメラ(4台)(いずれも構体内部)

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4X線微少熱量計XRS5メートル打ち上げ状態XRS真空断熱容器•NASAJAXAの共同開発•X線の微少な熱量を計測画期的に優れた分光性能そのためにセンサを絶対温度0.06度にまで冷却

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5XRSの冷却系100 K機械式冷凍機1.6 mg/s120L (170kg)17 K固体ネオン32 ug/s30L (4kg)1.3 K液体ヘリウム0.06 K断熱消磁冷凍機蒸発量寒剤量温度冷凍機• 絶対温度0.06度を達成するために世界で初めて断熱消磁冷凍機を使用液体ヘリウムと固体ネオンの2種類の寒剤気化熱による冷却→寒剤が徐々に蒸発、外部に排気寒剤への要求寿命>2年

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6XRS概念図と日米の分担JAXA真空断熱容器NASAセンサ部システムデザイン(共同作業)ヘリウム容器X線入射部ネオン容器XRS真空断熱容器の断面の模式図NASA担当ヘリウム排気弁真空容器排気弁全体インテグレーション(含む衛星とのインターフェース)液体ヘリウム固体ネオン固体ネオン

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7XRSの成果•2005年7月26日断熱消磁冷凍機の動作に成功、0.06度の極低温を達成宇宙空間で人工的に作り出された最も低い温度• 分光性能7eVを達成X線CCDカメラより20倍優れた性能衛星軌道上で冷凍機X線微少熱量計の技術を実証した7

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8液体ヘリウムの喪失◇打ち上げ約1ヵ月後の2005年8月8日に液体ヘリウムが全て蒸発し、観測機能を喪失した。◇設計ではXRSは2∼3年稼動する予定であった。ヘリウムタンクの温度の推移

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9不具合の技術的原因(1/3)ヘリウム排気弁真空容器排気弁衛星構体とXRS真空断熱容器との関係一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部

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10不具合の技術的原因(2/3)真空容器排気弁を開いた(‘05年7月25日)ヘリウムが真空断熱部に入り込み真空断熱劣化ヘリウムへの熱流入が増える(温度上昇)最終的に正のフィードバックが働いた排気したヘリウムが衛星構体内に残留ヘリウム蒸発量が増えるヘリウム排気弁を開いた(‘05年7月10日)

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11不具合の技術的原因(3/3)• 排気されたヘリウムが真空断熱容器排気弁から真空断熱容器内に還流したために不具合が発生• 真空断熱容器排気弁を開けなかったとしても、観測用のゲートバルブを開けると同じ不具合が発生したと推定される• 結論: 本不具合の技術的直接原因はヘリウム排気弁を衛星内に設置したことである(NASA MIB(Mishap Investigation Board)の結論と一致)

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12不具合に至った根本原因•XRSの開発段階で真空断熱容器のヘリウムの真空度の悪化がごく微量であっても致命的であるヘリウム排気弁から排気されたヘリウムガスはすぐには宇宙空間に拡散せず、ごく微量、衛星構体内にとどまるという知見があれば今回の不具合の発生は防ぐことができたはずなぜ問題を発見できなかったのか?

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13原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求• 日米の製作分担サブシステム内にインタフェースを設けて日米分担で開発。日本側:ネオンタンクより外側米国側:ネオンタンク-ヘリウムタンクインターフェース部より内側(=主にヘリウムタンク)•ASTRO-E開発初期 (1994-96年)の段階の検討ネオン寿命→ヘリウム圧力<10-6torr [日米XRSチーム]ヘリウム寿命→ヘリウム圧力<10-9torr [米国XRS極低温担当者]の必要性認識。しかし、

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14原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求(つづき)• 米国側担当のヘリウム寿命からの要求が日本側に伝達されず、日本側もその重要性に気付いていない。衛星設計の初期であり、設計要求設定が時期尚早という判断がNASA側にあった可能性がある。NASA側のインタフェース担当者が途中で極低温の専門家から電気の専門家にかわり、真空度に対する要求の重要性認識が継続されなかった。• ヘリウム寿命からの要求は日米間のインタフェース管理文書(ICD)に明文化されず、設計に反映されていない。• ネオン寿命からの要求値もXRSと衛星間のICDに明文化されなかったため、後のチェック項目から漏れている。

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15要因分析: 開発体制• スペースでの極低温技術は極めて高度なものであるが、ASTRO-E開始の時点で日本側に十分な経験を持った専門家が育っていなかった。• NASAの極低温技術に経験の深いエンジニアの支援の下、XRSを設計。しかし、米国側は衛星システムとのインタフェースには関与しなかった。• 結果的に世界初の軌道上60mKを達成したことから、極低温システムとしての設計そのものは妥当。

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16要因分析: 地上試験• 軌道上でのヘリウム排気を模擬できるような排気量の大きなポンプは世界中に存在せず、end-to-end試験を行なうことは技術的に不可能。• ヘリウム排気環境の重要性に対する認識がなかったため、end-to-end試験に代わる対処策は講じられていない。• 地上試験、射場作業を通じて、ヘリウム排気出口を日米の極低温専門家が見ているが、その致命的結果について発見し得ず。

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17要因分析: レビュー(総点検)•ASTRO-E開発時にいわゆる総点検は未実施。• すざくは基本的にASTRO-Eの再製作のため、総点検の主たる関心はASTRO-Eからの変更点。• システムレベルの点検項目中、分割実施を含めてもend-to-end試験による検証ができない主要機能としてXRSの排気に関する項目は含まれず。•XRSの不具合に関する致命度が、一部ミッションができなくなる場合のレベル2に設定されていたため、システムレベルで深く検討する対象にならず。

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18教訓1:開発体制• 開発初期においてミッション達成にクリティカルなキー技術を洗い出す(Critical Item List)。• キー技術に対して設計初期からFMECA、仮想FTAを実施する。•CILやFMECA、FTAの結果を衛星システムと共有し、必要なインターフェイスをICDにより確認、検証する。• 開発途中においても、気付き事項を汲み上げる体制が必要。

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19教訓2: 国際協力• 部分的な国際協力においても、すべてのサブシステム関係者が設計会議やレビューに加わる等、より広く深い協力体制が必要。• 相互の要求、要望が延滞なく伝わる体制、それらをICDをはじめとする記録として残し、確実にフォローすることが重要。

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20教訓3: end-to-end試験の重要性と限界• 技術の割れ目に落ち込んだ問題を発見する手段としてend-to-end試験は重要であるが、XRSのように実施できない場合もあることに留意すべき。•end-to-end試験およびその代替手段についても、ミッションクリティカルな要求を衛星設計に整合させるのと同様の重要性を有するという認識を持ち、開発の初期段階からミッションクリティカルな要求を実証する方法となるように計画を立てる。

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21教訓4: 専門家によるレビュー• 「その道の専門家」によるレビューにも限界がある(XRSではチーム内外の極低温専門家によるレビューを受けながら開発が行われてきたが、不具合を事前に発見することはできなかった。)• 幅広い視野を有するシステムエンジニア等の専門家をレビューメンバに加えて、「技術の割れ目」に落ち込んだ問題を発見できる体制を確立する必要がある。

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22教訓5: 独立点検(総点検)の重要性• 技術の割れ目に落ちて見えないものを見えるようにする手段として独立点検は重要。• 独立点検の時期は、遅くともFMの設計確定前に実施する必要がある。• 独立点検においてもFMECAや仮想FTAを重視すること。(ASTRO-Eの時点でXRSのヘリウム喪失をトップ事象とするFTAが実施されていれば、本問題が浮上し得た)。

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23ASTRO-F• 2005年度冬期打ち上げ予定の赤外線天文衛星• 赤外線による天体観測軌道上での定常観測状態3.7メートル

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24ASTRO-F 液体ヘリウムの使用• ASTRO-Fでも液体ヘリウムを使用すざくと同様の問題は起きないか?打ち上げ状態宇宙空間に開放されたヘリウム排気弁衛星本体真空断熱容器(望遠鏡、センサ、ヘリウムタンクを含む)

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25ASTRO-Fの構成• 真空断熱容器が衛星構体から独立ヘリウム排気弁ASTRO-Fの模式図液体ヘリウム望遠鏡望遠鏡開口部ヘリウムガスを直接宇宙へ排気断熱真空容器衛星構体センサ部支持構造

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26ASTRO-Fとすざくの違い• ASTRO-Fすざくの違いヘリウムガスを宇宙に直接排気1995年に打ち上げられたSFU衛星搭載の赤外線望遠鏡IRTSで実績のある構造ASTRO-Fではすざくと同じ問題は発生しない。すざくASTRO-F一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部真空断熱容器ヘリウムガスを直接宇宙へ排気衛星構体望遠鏡開口部液体ヘリウム

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27すざくASTRO-F冷却系の違い(参考)1年以上2年以上冷却寿命2段スターリングサイクル機械式冷凍機液体He1段スターリングサイクル機械式冷凍機固体ネオン液体ヘリウム断熱消磁冷凍機構成宇宙空間へ直接衛星構体内Heガス排気170L30L液体He量0.5mg/s0.032mg/s蒸発He量6K以下(一部センサ2K以下)0.06K(センサ部)要求温度ASTRO-Fすざく
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Microsoft Internet Explorer Weblog
IEBlog
http://blogs.msdn.com/ie/default.aspx
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巻き返しが始まるMicrosoftRSSAjax戦略
http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/special/pdc2005_01/pdc2005_01_02.html

MS、IE 7のベータ版を一般公開--「Quick Tabs」などの新機能を搭載 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20095578,00.htm?tag=nl
Internet Explorer Home
Internet Explorer 7: Beta 2 Preview
http://www.microsoft.com/windows/ie/ie7/default.mspx
http://www.microsoft.com/windows/ie/default.mspx
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IE 7 Beta 2でWebデザイナーと開発者が確認すべき点がチェックリストに
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/02/02/10730.html

IE 7ベータ版に多数のバグ--ユーザーからの報告続出 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20095675,00.htm?ref=rss

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ネット愛国主義の胚9――ベンチャーの魔の沼 : 月刊「FACTA-ファクタ」 阿部重夫編集長ブログ
http://facta.co.jp/blog/archives/20060131000053.html
東大多比良研究室の論文データ捏造疑惑

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宇宙服衛星「スーツサット1」:中古宇宙服が衛星に 地球に向け4日発進、メッセージもhttp://www.asahi.com/international/update/0202/007.html

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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
XRS不具合原因究明チーム

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2概要•XRSは軌道上で絶対温度60mKという前例のない極低温を達成したが、打ち上げ1か月後に液体ヘリウムを喪失するに至った• ヘリウム排気弁を衛星内部に設置したことが技術的な直接原因である• なぜこの不具合を防げなかったのかを調査・分析開発体制、国際協力、地上試験、レビューについて問題点と限界を指摘再発防止に向けての提言• 2005年度冬期打ち上げ予定のASTRO-Fの冷却装置には本不具合は発生しない事を確認

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3すざく (ASTRO-E2)• 2005年7月10日に打ち上げられたX線天文衛星• ブラックホール等、宇宙の高エネルギー現象の研究• 優れた波長分解能、広い波長帯域X線望遠鏡(5台)6.5メートル軌道上での定常観測状態X線微少熱量計(1台)硬X線検出器(1台)X線CCDカメラ(4台)(いずれも構体内部)

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4X線微少熱量計XRS5メートル打ち上げ状態XRS真空断熱容器•NASAJAXAの共同開発•X線の微少な熱量を計測画期的に優れた分光性能そのためにセンサを絶対温度0.06度にまで冷却

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5XRSの冷却系100 K機械式冷凍機1.6 mg/s120L (170kg)17 K固体ネオン32 ug/s30L (4kg)1.3 K液体ヘリウム0.06 K断熱消磁冷凍機蒸発量寒剤量温度冷凍機• 絶対温度0.06度を達成するために世界で初めて断熱消磁冷凍機を使用液体ヘリウムと固体ネオンの2種類の寒剤気化熱による冷却→寒剤が徐々に蒸発、外部に排気寒剤への要求寿命>2年

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6XRS概念図と日米の分担JAXA真空断熱容器NASAセンサ部システムデザイン(共同作業)ヘリウム容器X線入射部ネオン容器XRS真空断熱容器の断面の模式図NASA担当ヘリウム排気弁真空容器排気弁全体インテグレーション(含む衛星とのインターフェース)液体ヘリウム固体ネオン固体ネオン

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7XRSの成果•2005年7月26日断熱消磁冷凍機の動作に成功、0.06度の極低温を達成宇宙空間で人工的に作り出された最も低い温度• 分光性能7eVを達成X線CCDカメラより20倍優れた性能衛星軌道上で冷凍機X線微少熱量計の技術を実証した7

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8液体ヘリウムの喪失◇打ち上げ約1ヵ月後の2005年8月8日に液体ヘリウムが全て蒸発し、観測機能を喪失した。◇設計ではXRSは2∼3年稼動する予定であった。ヘリウムタンクの温度の推移

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9不具合の技術的原因(1/3)ヘリウム排気弁真空容器排気弁衛星構体とXRS真空断熱容器との関係一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部

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10不具合の技術的原因(2/3)真空容器排気弁を開いた(‘05年7月25日)ヘリウムが真空断熱部に入り込み真空断熱劣化ヘリウムへの熱流入が増える(温度上昇)最終的に正のフィードバックが働いた排気したヘリウムが衛星構体内に残留ヘリウム蒸発量が増えるヘリウム排気弁を開いた(‘05年7月10日)

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11不具合の技術的原因(3/3)• 排気されたヘリウムが真空断熱容器排気弁から真空断熱容器内に還流したために不具合が発生• 真空断熱容器排気弁を開けなかったとしても、観測用のゲートバルブを開けると同じ不具合が発生したと推定される• 結論: 本不具合の技術的直接原因はヘリウム排気弁を衛星内に設置したことである(NASA MIB(Mishap Investigation Board)の結論と一致)

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12不具合に至った根本原因•XRSの開発段階で真空断熱容器のヘリウムの真空度の悪化がごく微量であっても致命的であるヘリウム排気弁から排気されたヘリウムガスはすぐには宇宙空間に拡散せず、ごく微量、衛星構体内にとどまるという知見があれば今回の不具合の発生は防ぐことができたはずなぜ問題を発見できなかったのか?

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13原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求• 日米の製作分担サブシステム内にインタフェースを設けて日米分担で開発。日本側:ネオンタンクより外側米国側:ネオンタンク-ヘリウムタンクインターフェース部より内側(=主にヘリウムタンク)•ASTRO-E開発初期 (1994-96年)の段階の検討ネオン寿命→ヘリウム圧力<10-6torr [日米XRSチーム]ヘリウム寿命→ヘリウム圧力<10-9torr [米国XRS極低温担当者]の必要性認識。しかし、

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14原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求(つづき)• 米国側担当のヘリウム寿命からの要求が日本側に伝達されず、日本側もその重要性に気付いていない。衛星設計の初期であり、設計要求設定が時期尚早という判断がNASA側にあった可能性がある。NASA側のインタフェース担当者が途中で極低温の専門家から電気の専門家にかわり、真空度に対する要求の重要性認識が継続されなかった。• ヘリウム寿命からの要求は日米間のインタフェース管理文書(ICD)に明文化されず、設計に反映されていない。• ネオン寿命からの要求値もXRSと衛星間のICDに明文化されなかったため、後のチェック項目から漏れている。

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15要因分析: 開発体制• スペースでの極低温技術は極めて高度なものであるが、ASTRO-E開始の時点で日本側に十分な経験を持った専門家が育っていなかった。• NASAの極低温技術に経験の深いエンジニアの支援の下、XRSを設計。しかし、米国側は衛星システムとのインタフェースには関与しなかった。• 結果的に世界初の軌道上60mKを達成したことから、極低温システムとしての設計そのものは妥当。

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16要因分析: 地上試験• 軌道上でのヘリウム排気を模擬できるような排気量の大きなポンプは世界中に存在せず、end-to-end試験を行なうことは技術的に不可能。• ヘリウム排気環境の重要性に対する認識がなかったため、end-to-end試験に代わる対処策は講じられていない。• 地上試験、射場作業を通じて、ヘリウム排気出口を日米の極低温専門家が見ているが、その致命的結果について発見し得ず。

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17要因分析: レビュー(総点検)•ASTRO-E開発時にいわゆる総点検は未実施。• すざくは基本的にASTRO-Eの再製作のため、総点検の主たる関心はASTRO-Eからの変更点。• システムレベルの点検項目中、分割実施を含めてもend-to-end試験による検証ができない主要機能としてXRSの排気に関する項目は含まれず。•XRSの不具合に関する致命度が、一部ミッションができなくなる場合のレベル2に設定されていたため、システムレベルで深く検討する対象にならず。

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18教訓1:開発体制• 開発初期においてミッション達成にクリティカルなキー技術を洗い出す(Critical Item List)。• キー技術に対して設計初期からFMECA、仮想FTAを実施する。•CILやFMECA、FTAの結果を衛星システムと共有し、必要なインターフェイスをICDにより確認、検証する。• 開発途中においても、気付き事項を汲み上げる体制が必要。

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19教訓2: 国際協力• 部分的な国際協力においても、すべてのサブシステム関係者が設計会議やレビューに加わる等、より広く深い協力体制が必要。• 相互の要求、要望が延滞なく伝わる体制、それらをICDをはじめとする記録として残し、確実にフォローすることが重要。

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20教訓3: end-to-end試験の重要性と限界• 技術の割れ目に落ち込んだ問題を発見する手段としてend-to-end試験は重要であるが、XRSのように実施できない場合もあることに留意すべき。•end-to-end試験およびその代替手段についても、ミッションクリティカルな要求を衛星設計に整合させるのと同様の重要性を有するという認識を持ち、開発の初期段階からミッションクリティカルな要求を実証する方法となるように計画を立てる。

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21教訓4: 専門家によるレビュー• 「その道の専門家」によるレビューにも限界がある(XRSではチーム内外の極低温専門家によるレビューを受けながら開発が行われてきたが、不具合を事前に発見することはできなかった。)• 幅広い視野を有するシステムエンジニア等の専門家をレビューメンバに加えて、「技術の割れ目」に落ち込んだ問題を発見できる体制を確立する必要がある。

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22教訓5: 独立点検(総点検)の重要性• 技術の割れ目に落ちて見えないものを見えるようにする手段として独立点検は重要。• 独立点検の時期は、遅くともFMの設計確定前に実施する必要がある。• 独立点検においてもFMECAや仮想FTAを重視すること。(ASTRO-Eの時点でXRSのヘリウム喪失をトップ事象とするFTAが実施されていれば、本問題が浮上し得た)。

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23ASTRO-F• 2005年度冬期打ち上げ予定の赤外線天文衛星• 赤外線による天体観測軌道上での定常観測状態3.7メートル

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24ASTRO-F 液体ヘリウムの使用• ASTRO-Fでも液体ヘリウムを使用すざくと同様の問題は起きないか?打ち上げ状態宇宙空間に開放されたヘリウム排気弁衛星本体真空断熱容器(望遠鏡、センサ、ヘリウムタンクを含む)

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25ASTRO-Fの構成• 真空断熱容器が衛星構体から独立ヘリウム排気弁ASTRO-Fの模式図液体ヘリウム望遠鏡望遠鏡開口部ヘリウムガスを直接宇宙へ排気断熱真空容器衛星構体センサ部支持構造

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26ASTRO-Fとすざくの違い• ASTRO-Fすざくの違いヘリウムガスを宇宙に直接排気1995年に打ち上げられたSFU衛星搭載の赤外線望遠鏡IRTSで実績のある構造ASTRO-Fではすざくと同じ問題は発生しない。すざくASTRO-F一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部真空断熱容器ヘリウムガスを直接宇宙へ排気衛星構体望遠鏡開口部液体ヘリウム

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27すざくASTRO-F冷却系の違い(参考)1年以上2年以上冷却寿命2段スターリングサイクル機械式冷凍機液体He1段スターリングサイクル機械式冷凍機固体ネオン液体ヘリウム断熱消磁冷凍機構成宇宙空間へ直接衛星構体内Heガス排気170L30L液体He量0.5mg/s0.032mg/s蒸発He量6K以下(一部センサ2K以下)0.06K(センサ部)要求温度ASTRO-Fすざく
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Microsoft Internet Explorer Weblog
IEBlog
http://blogs.msdn.com/ie/default.aspx
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巻き返しが始まるMicrosoftRSSAjax戦略
http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/special/pdc2005_01/pdc2005_01_02.html

MS、IE 7のベータ版を一般公開--「Quick Tabs」などの新機能を搭載 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20095578,00.htm?tag=nl
Internet Explorer Home
Internet Explorer 7: Beta 2 Preview
http://www.microsoft.com/windows/ie/ie7/default.mspx
http://www.microsoft.com/windows/ie/default.mspx
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IE 7 Beta 2でWebデザイナーと開発者が確認すべき点がチェックリストに
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/02/02/10730.html

IE 7ベータ版に多数のバグ--ユーザーからの報告続出 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20095675,00.htm?ref=rss

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ネット愛国主義の胚9――ベンチャーの魔の沼 : 月刊「FACTA-ファクタ」 阿部重夫編集長ブログ
http://facta.co.jp/blog/archives/20060131000053.html
東大多比良研究室の論文データ捏造疑惑

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宇宙服衛星「スーツサット1」:中古宇宙服が衛星に 地球に向け4日発進、メッセージもhttp://www.asahi.com/international/update/0202/007.html

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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
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1すざく搭載 X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告 2006年1月25日
XRS不具合原因究明チーム

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2概要•XRSは軌道上で絶対温度60mKという前例のない極低温を達成したが、打ち上げ1か月後に液体ヘリウムを喪失するに至った• ヘリウム排気弁を衛星内部に設置したことが技術的な直接原因である• なぜこの不具合を防げなかったのかを調査・分析開発体制、国際協力、地上試験、レビューについて問題点と限界を指摘再発防止に向けての提言• 2005年度冬期打ち上げ予定のASTRO-Fの冷却装置には本不具合は発生しない事を確認

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3すざく (ASTRO-E2)• 2005年7月10日に打ち上げられたX線天文衛星• ブラックホール等、宇宙の高エネルギー現象の研究• 優れた波長分解能、広い波長帯域X線望遠鏡(5台)6.5メートル軌道上での定常観測状態X線微少熱量計(1台)硬X線検出器(1台)X線CCDカメラ(4台)(いずれも構体内部)

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4X線微少熱量計XRS5メートル打ち上げ状態XRS真空断熱容器•NASAJAXAの共同開発•X線の微少な熱量を計測画期的に優れた分光性能そのためにセンサを絶対温度0.06度にまで冷却

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5XRSの冷却系100 K機械式冷凍機1.6 mg/s120L (170kg)17 K固体ネオン32 ug/s30L (4kg)1.3 K液体ヘリウム0.06 K断熱消磁冷凍機蒸発量寒剤量温度冷凍機• 絶対温度0.06度を達成するために世界で初めて断熱消磁冷凍機を使用液体ヘリウムと固体ネオンの2種類の寒剤気化熱による冷却→寒剤が徐々に蒸発、外部に排気寒剤への要求寿命>2年

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6XRS概念図と日米の分担JAXA真空断熱容器NASAセンサ部システムデザイン(共同作業)ヘリウム容器X線入射部ネオン容器XRS真空断熱容器の断面の模式図NASA担当ヘリウム排気弁真空容器排気弁全体インテグレーション(含む衛星とのインターフェース)液体ヘリウム固体ネオン固体ネオン

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7XRSの成果•2005年7月26日断熱消磁冷凍機の動作に成功、0.06度の極低温を達成宇宙空間で人工的に作り出された最も低い温度• 分光性能7eVを達成X線CCDカメラより20倍優れた性能衛星軌道上で冷凍機X線微少熱量計の技術を実証した7

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8液体ヘリウムの喪失◇打ち上げ約1ヵ月後の2005年8月8日に液体ヘリウムが全て蒸発し、観測機能を喪失した。◇設計ではXRSは2∼3年稼動する予定であった。ヘリウムタンクの温度の推移

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9不具合の技術的原因(1/3)ヘリウム排気弁真空容器排気弁衛星構体とXRS真空断熱容器との関係一部のヘリウムガスが真空断熱部に入り込んだXRS真空断熱容器真空断熱部

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10不具合の技術的原因(2/3)真空容器排気弁を開いた(‘05年7月25日)ヘリウムが真空断熱部に入り込み真空断熱劣化ヘリウムへの熱流入が増える(温度上昇)最終的に正のフィードバックが働いた排気したヘリウムが衛星構体内に残留ヘリウム蒸発量が増えるヘリウム排気弁を開いた(‘05年7月10日)

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11不具合の技術的原因(3/3)• 排気されたヘリウムが真空断熱容器排気弁から真空断熱容器内に還流したために不具合が発生• 真空断熱容器排気弁を開けなかったとしても、観測用のゲートバルブを開けると同じ不具合が発生したと推定される• 結論: 本不具合の技術的直接原因はヘリウム排気弁を衛星内に設置したことである(NASA MIB(Mishap Investigation Board)の結論と一致)

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12不具合に至った根本原因•XRSの開発段階で真空断熱容器のヘリウムの真空度の悪化がごく微量であっても致命的であるヘリウム排気弁から排気されたヘリウムガスはすぐには宇宙空間に拡散せず、ごく微量、衛星構体内にとどまるという知見があれば今回の不具合の発生は防ぐことができたはずなぜ問題を発見できなかったのか?

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13原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求• 日米の製作分担サブシステム内にインタフェースを設けて日米分担で開発。日本側:ネオンタンクより外側米国側:ネオンタンク-ヘリウムタンクインターフェース部より内側(=主にヘリウムタンク)•ASTRO-E開発初期 (1994-96年)の段階の検討ネオン寿命→ヘリウム圧力<10-6torr [日米XRSチーム]ヘリウム寿命→ヘリウム圧力<10-9torr [米国XRS極低温担当者]の必要性認識。しかし、

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14原因分析: 真空断熱容器内ヘリウム圧力への要求(つづき)• 米国側担当のヘリウム寿命からの要求が日本側に伝達されず、日本側もその重要性に気付いていない。衛星設計の初期であり、設計要求設定が